2021.07.23
私たちSKIN CARE SALON VOEUXが予てから謳い続けている「ビタミンA」の必要性。なぜそこまで声を大にしてビタミンAの必要性を訴え続けるのか、その理由は二つあります。
一つ目の理由は、ビタミンAは皮膚を正常化することで、皮膚が本来もっている健康な状態を取り戻すことができるからです。そして二つ目は、ビタミンAも抗酸化ビタミンと同様に紫外線によって破壊されてしまいます。だからこそ積極的な補給が必要だと考えるからです。
ビタミンAを配合した製品を使用した際に、まれに「レチノイド反応」と呼ばれるリアクションを起こすことがあります。
この反応はアレルギー反応でも毒性反応でもありません。ビタミンAがとくに不足している肌に見られることが多く、使い続けることでビタミンAを受け入れるシステムは補修され、反応は落ち着くことがわかっております。
レチノイド反応がなぜ起こるのかについては、詳しいメカニズムはまだよくわかっていません。しかし、ビタミンAを受け入れるところ(細胞膜上のレチノイド受容体)の存在と関係があると言われています。本来、皮膚に十分なビタミンAを受け入れるところがあれば、レチノイド反応はおこりにくくなりますが、ごく一部の人は、ビタミンAを受け入れるところを作るために必要な酵素が少なかったり、細胞内でビタミンAを処理するために必要な酵素が生まれつき欠落していたりするので、ビタミンAが細胞内に入りにくくなります。その結果、皮膚細胞に入り込めなかったビタミンAを皮膚細胞は刺激物と判断し、化学刺激の状態に似た反応を示すのではと考えられています。
ビタミンAが蓄えられるにしたがって肌は次第に落ち着きますが、不快であれば使用を一時中止しサロンにご相談ください。「これはレチノイド反応ではないか?」とご相談を受けた場合でも、製品選択や使用方法の間違いや、季節的な肌の変化によるものかもしれません。まずはきちんとしたカウンセリングが大切です。いつから、どこが、どのようになったのか、お客様の肌の変化を伺いながら以下のような対応させていただきます。
■レチノイド反応で乾燥や赤みが強く見られる場合…
■レチノイド反応で一時的なニキビの活性化が見られる場合…
レチノイド反応がおさまるまでの時間には個人差があり、早い方では約1~2日、長い方では約一ヶ月以上続く方もいます。当然、この反応を乗り越えた後には、より多くのビタミンAを取り込むことができるようになり、皮膚もより強固に補修されます。
なお、このレチノイド反応を考慮すると、いきなり高濃度のビタミンAから適用するのではなく、低用量のビタミンAから段階的に量を上げていくステップアップのアプローチが非常に有効的です。
このアプローチができれば、ビタミンAのステップアップの途中過程で反応がみられたとしても、濃度や使用頻度を調整することで十分に対処できるので有効的です。